レジデント向け情報
研修の特徴
静岡がんセンター感染症フェローシップは、2005年4月コースを開始し、これまでに10名の卒業生を輩出、現在4名のフェローがトレーニングを受けています。当院のプログラムは臨床面ではベッドサイドと外来でのコンサルテーションを中心に研修を行い、カンファレンス・ジャーナルクラブ等による系統的な知識の習得や、臨床・感染症対策上の問題解決に取り組みます。特に化学療法中や術後感染症について深く学ぶことができるのが特徴です。
また、院内感染症対策に積極的に関わることで、将来的にコントロールプログラムの運営の中心となるべく、トレーニングを行います。
研修コースと研修内容
2年コースと3年コースがあります。
当院は感染症専門医資格を有する暫定指導医が所属します。よって当院で3年間の修練を積めば、同学会の専門医試験の受験要件を満たします。詳しくはこちらを御覧ください。
レジデントの声
寺田 教彦 医師(研修期間2年)
静岡がんセンター感染症修練医コースで2年間学びました。雰囲気の良さが最大の魅力かと思いますが、それ以外にも研修で感じた静岡がんセンター感染症内科のお勧めポイントを紹介します。
綿密なディスカッション
毎朝回診後と、入院中の紹介患者さんの診療後にはカンファレンスが行われます。プレゼンなどの不足があると、感染症内科指導医からの突っ込み(?)があり、指導医からの問いに自分なりの回答をしつつ、患者さんにとって最良のマネージメントを皆で考えます。感染症内科のレジデントは、総合診療科、救急診療科、呼吸器内科、消化器内科など既に専門分野を習得している先生もおり、感染症内科のカンファレンスにもかかわらず、非感染症分野も含めた徹底した議論が行われ、とても勉強になりました。情報収集のしやすさ
がんセンター内の図書館で多くの書籍を閲覧、貸し出しをすることができるとともに、がんセンター職員のパスワードを使って、ネット上でもたくさんの論文を読むことができます。入手が困難な論文も、図書館で手続きを行うことで取り寄せを行ってもらうことができ、ディスカッションで解決しなかった問題点をすぐに調べることのできる環境が整っています。他診療科との連携の取りやすさ
感染症内科では、主診療科の患者さんを併診する機会が多いですが、どの科の先生方も優しく、患者さんの治療について真摯に議論をしていただきました。また、自身がさらに学んでみたい分野はローテーション研修をさせてもらうこともでき、私は緩和医療科と血液・幹細胞移植科で学ばせていただき、学んだ知識は現在の感染症診療でも役立っています。スタッフとのコミュニケーションの取りやすさ
患者さんの診療以外に、感染管理や微生物検体管理、院内の抗菌薬適正使用も感染症内科医師が関与します。感染制御看護師や臨床検査技師、薬剤師さんと協力するとともに、お互いの不足している知識を教えあうことで互いの学びとなりました。東京などへのアクセスのしやすさ
都内に1時間でアクセスできるため、気になる勉強会やイベントがあるときにも、参加しやすい環境です。
もう少し長く研修したかったなあ。と今でも思う施設で、お勧めの病院・診療科です。もし、少しでも興味を持ちましたら、ぜひ見学をしてみてください。
赤澤 奈々 医師(研修期間2年)
静岡がんセンター感染症フェローシップ卒業生は、みんなが「静がんでの学びが有益だった!静がんでよかった!」と語ります。その理由をぜひご自分で体験してみてください。
静がん感染症科の診療スタイル
・「感染症診療の手引き」のⅵページに、大曲先生の言葉“診療の心得”が記載されています。私は、このページが大好きで、今でも何度も読み返し、静がんでの学びを大切に診療しています。
・コンサルテーションを受けた患者さんの背景・病歴をつかみ、身体診察を行う。そして、原因となる微生物・感染臓器を推定し、臨床推論を行う。そこから、主科と共に患者さんにとっての一番よい治療方針をみつける。自分で臨床推論できるようになるまで、知らないこと・疑問に思ったことを調べる。ひたすらに調べる。調べて自分なりの最適解を見つけ出す。このプロセスを何度も何度も繰り返すことで、感染症科医として重要な、コンサルタントとしての能力を養うことができます。職場環境
全ての職員がコミュニケーション能力のあるteam playerであり、「環境が人を育てる」印象を持ちました。ともに悩み、ともに病院全体を良くしていこうとする同志たちと切磋琢磨することができました。
・毎朝富士山を眺めながら通勤することは、ここ静岡がんセンターだけの特権です。また、院内にはミニストップが設けられており、その美味しいソフトクリームを片手に、院内の素敵なバラ園でお散歩を楽しむこともできます!
募集情報
当院のフェローは卒後5年目以降の内科についてある程度の知識と経験を持つ医師を中心に募集を行なっています。また短期間(1ヶ月~1年)でもがん患者の感染症について学びたい方はご相談下さい。