陽子線治療に使用する装置と設備
陽子線治療の装置・設備は、大別すると「加速器室」、「回転ガントリー照射室」(2室)、「水平照射室」、「制御室」で構成されています。
回転ガントリー照射室
照射装置を回転させ、最適な角度からがんの大きさや深さに応じて陽子線を照射します。
障子を用いた照射室は明るく、落ち着いた雰囲気で治療を受けていただけます。
水平照射室
水平方向から、がんの大きさや深さに応じて陽子線を照射します。
回転ガントリー室
回転ガントリー照射室の奥に回転機構を生む機械(ガントリー)が収められています。ガントリーは全長・高さともに約10m、総重量は約170トンにもなる大きな装置です。
加速器室
陽子を光の速さの70%程度にまで加速させるために、専用の陽子シンクロトロン加速器が設置されています。ビーム輸送系とよぶ真空パイプと電磁石でできた装置で、照射室まで陽子線を導きます。
加速器室
制御室
陽子線治療を制御するコントロールルームです。陽子線を正確に照射するために加速器や治療装置を、コンピュータを使ってコントロールします。治療中の患者さんの状態は常にスタッフが、モニターやマイクを通して観察していますので安心して治療を受けていただけます。
陽子線施設の概要
建物 | 鉄骨鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造 |
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加速方式 | シンクロトロン加速器 |
最大ビームエネルギー | 235MeV |
治療室構成 | 回転ガントリー照射室 2室 |
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