自分の助言集をつくる
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この悩みを読むと、ホルモン療法の副作用に関して何らかの問題を抱えて、やめたいと考えていらっしゃるのではないかと思います。もしかしたら、副作用によるからだの症状でとてもつらいと感じているのかもしれません。
がんの治療には、手術、薬物療法、放射線療法などがありますが、それぞれの治療により、痛みを伴ったり、発熱や吐き気、食欲不振が出たりなどの症状や副作用を伴うことがあります。からだにつらい状態が続くと、からだとこころは影響し合い、こころの方も不安定になってしまいます。そういったつらさを感じているうえに、5年間治療を続けることを考えると、自分にこのつらさが耐えられるだろうか、こういう状態がずっと続くのだろうかと先行きへの不安もあるのかもしれません。
医療者は、治療中、できる限り患者さんの苦痛が少ないように副作用対策をしていきます。患者さんもつらいことがあれば、きちんと伝えることが大切です。治療は、患者さんと医療者の協働作業です。具体的に伝えることで、より適切な対応を行うことができます。医療者は、患者さんのつらさを軽減する方法を一緒に考えていきます。からだのつらさ、そしてこころのつらさを軽くする方法は必ずあると思います。
治療を開始する前に、担当医から受けた説明とそのとき自分自身のなかで理解したこと、納得したことを思い出してみましょう。そして改めて、治療による自分にとっての利点と欠点を考えてみましょう。なぜその治療が提示されたのか、治療の効果はどのくらい期待できるのか、どういった副作用がどの程度起こるのか、治療のスケジュールはどうなのかなど、いろいろな説明があったと思います。治療を改めて理解していくことも、あなたの助けになると思います。
最初は“がんばって治療を受けていこう”と思っていても、副作用などの体のつらさを伴う治療を長い間受けていると、体のつらさだけではなくこころも疲れてきて、うまく体とこころのバランスがとれなくなることがあります。そして、こころのつらさは、少しずつたまってきます。
こころのつらさをやわらげるためにも、時々たまってきたつらさを外に出してあげる必要があります。こころの中のつらい部分のガス抜きをすれば、きっとこころの負担が軽くなります。
こころのガス抜きは、つらいと感じていることを、言葉にして出してみることです。ご家族や何でも話せる友人、同病者、あるいは看護師、相談室の相談員などに、ご自分の気持ちを話してみましょう。人に聴いてもらうことで気持ちが少し楽になると思います。
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