自分の助言集をつくる
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中くらいの痛みから、強い痛みには、モルヒネなどが使われます。
ここでは、モルヒネを『医療用麻薬(オピオイド)』の代表薬として説明しますが、他の医療用麻薬もほぼ同様のことが言えます。
決まった時間に薬を使って、痛みがでないようにします。
だんだん痛みが強くなったときは、薬の量や種類を増やすなどして、痛みを止めていきます。モルヒネが効かない一部の痛みに対して、さまざまな薬が有効であることが分かっていて、痛みをとる方法はひとつとは限りません。
「薬を増やして、体が弱ったりしないか」と言われる患者さんがいますが、これは誤解です。モルヒネは、医師の指示で、痛みがなくなるまで量を増やしても、安全に使用できます。
薬の種類には、錠剤やカプセル、顆粒、座薬、貼り薬、水薬などがあります。それぞれ効き始めるまでの時間、効き目が続く時間が異なります。
在宅療養される場合には、使いやすい方法を考慮しながら、薬を選択します。薬の改良によって、昔より管理がしやすくなりました。
1人ひとりの痛みに応じて、薬の量を調整したり、種類を組み合わせて使うことで、痛みはやわらげることができます。
痛みのつらさは、本人でなくてはわかりにくいものです。痛みの治療の第一歩は、あなた自身が痛みを評価して、医療者に伝えることです。
ただ、痛みは主観的な感覚なので、ほかの人にわかりやすく表現するのがなかなか難しいことも事実です。
そんな時には、次のように整理しながら話すと、相手に伝わりやすくなります。箇条書きのメモを作っておいて、診察に持参したり、担当医に手渡したりするのもよいでしょう。
○ 『どういうときに痛みが強くなるのか』
○ 『どのあたりが痛むのか』、『言葉で表現するとどういう痛みなのか』(きりきり、ずきんずきん、ずしーんなど)、『痛み止めを使っているとしたらその効果はどうなのか』
○ 『どのくらいの強さで痛むのか』(「全く痛くない」を「0」とし、「耐えられない程痛い」を「10」とした場合、数字でいくつと表現できるか)
○ 『日常生活で困っていることは何か』
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