「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの
「がん相談支援センター」をご利用ください。
悩み
まさか自分ががんになるとは思っていなかっただけに大変ショックであった。
74 件の体験者の声があります。
- (患者本人、60代、女性、大腸、2003年版)がんは私には無縁と思っていたので大変ショックを受け、仕事のこと、将来のことが色々心配になった。
- (患者本人、60代、男性、大腸、2003年版)まさかがんと思わなかった。
- (患者本人、50代、男性、悪性リンパ腫、2003年版)自分の人生はこれで終わるのかなと思った。毎日が不安で食事もおいしくなくて、入院間近まで仕事に行っていたが、仕事も手につかず、何でおれががんになるんだと、自分は大丈夫だと思って生活してただけにショックは大きかった。
- (患者本人、70代、女性、不明、2003年版)他人事と思っていたがんに自分がかかっていたことに対する驚きと恐怖、手術で完全に治るかどうかと心配であった。
- (患者本人、60代、女性、子宮、2003年版)がんと言われた時、まさか自分がという心中だった。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)まさか、またか、実感なかった。
- (患者本人、不明、女性、乳房、2003年版)自分ががんになるなど思いもよらないことだったので、ショックを受けてしまいあまり何も考えられなかった。
- (患者本人、60代、女性、子宮、2003年版)まさか自分が。他人事だったことが現実に、死と直結して慌てた。年がいもなく何も手につかない状態だった。
- (患者本人、40代、女性、卵巣・卵管、2003年版)まさかとは思ったが短期間でお腹がふくらみ痛みが起きたため悩んでいるひまがなく、1日も早く切除してもらいたいという思いが強かった。
- (患者本人、30代、女性、乳房、2003年版)まさか自分ががんになるとはとてもショックだった。病気の知識がなくて自分はもう死んでしまうという恐怖を感じ、主人や子どものことを考えて何か今のうちにできることを早くしなくてはという思いで頭の中はパニックだった。
- (患者本人、60代、男性、大腸、2003年版)他人事と思っていたので大ショック。生命と手術に対する不安。
- (患者本人、50代、女性、卵巣・卵管、2003年版)思い当たるような自覚症状もなかったので、がんと診断された時はまさかという気持ちだった。当時中学3年の子どもがいたので、いろいろなことが気になった。
- (患者本人、60代、男性、前立腺、2003年版)自分はがんにはならないと思っていたが、実際にがんと診断された時にはショックだった。
- (患者本人、60代、男性、胃、2003年版)真面目に定期検診を受けており、まさか自分ががんになるなんて考えてもみなかったので、再検査(胃カメラ)でがんと言われた時は、頭の中が白くなり何も話したくなかった。
- (患者本人、40代、女性、大腸、2003年版)まさか自分がなるとは思ってもいなかったし、テレビなどでよく聞く他人事のように思っていたので、がんと言われた時はショックで頭が真っ白になった。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)まさか自分ががんになるなんて、ショックでしばらくは落ち込んだ。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)自分はあと何年生きてゆけるのだろうか。まさか自分ががんにかかるなんて、かなりショックだった。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)もう死ぬのではないかと心配だった。がんという病気は他人はかかっても自分だけはかからないと思っていたので、本当にショックだった。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)自分はがんとは無縁だと思っていて、色々な病気の中でもがんにだけはなりたくないと思っていたので、相当ショックを受けた。将来を悲観的に考えてしまい狭い範囲でしか物が見えなかった。
- (患者本人、70代、男性、大腸、2003年版)言葉では表現できない不安。まさか自分ががんになるとは思ってもいなかったのでショックによる不眠に悩まされた。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)人間ドックでがんと診断された。他人事だと思っていたのに自分がなるなんてと思った。がん即、死と頭の中で回っていて、ものすごく落ち込んで、まだ死にたくないと何回も思い、毎日泣いていた。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)まさか、私が、今からどうすればいいのか、このまま死んでしまうのか、再発の心配はないのか等悩んだ。
- (患者本人、60代、男性、口腔・舌、2003年版)まさか自分ががんになるとは思っていなかっただけに大変ショックであった。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)自分は絶対に日頃からがんにかからないと思っていたので、がんと診断された時は頭の中が真っ白になり、主人のこと、年をとった母のことなど、自分が死んでしまうのではないかという不安におそわれた。
- (患者本人、60代、女性、甲状腺、2003年版)まさか自分ががんと診断されるとは思わなかったのでショック。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)スポーツヘルシー教室、定期検診を受けているので安心して、私は絶対がんだけはならないと思っており、病院でがんと言われ驚いた。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)検診で見つからず、半年後に自分で見つけた時はショックだった。それですぐ病院へ行き、最初エコー検査では乳腺症だと言われ細胞診で乳がんと診断され、まさか自分が「がん」になるとは思っていなかったので、ショックは大きかった。
- (患者本人、60代、女性、胃、2003年版)思ってもいないがんと言われ、他人事のようでとても信じられなかった。その後足がふるえ、自分の死、またいつまで生きられるか、手術はうまくいくのか、不安ばかりだった。
- (患者本人、40代、女性、肺、2003年版)まさか、自分ががんという病気になるなんてただただ驚きで茫然となった。子どももまだ小さいこともあり、不安が一杯だったがまだ早い段階なので手術をすると大丈夫という先生の言葉に自分も頑張ろうと思った。
- (患者本人、50代、男性、大腸、2003年版)まず、「まさか」と思った。ただ姉ががんで45才位の時に亡くなっているので、自分もかと思い仕事や家のこと等、色々と頭の中を悪いことばかりがよぎった。
- (患者本人、60代、男性、肺、2003年版)がんの診断を正式に受け、絶望感いっぱいで一人孤独に余命どれだけかと悩み、家族にはそんな不安や悩みを見せず苦しみ、まさか自分がこんな病気になろうとは大きなショックを受けた。
- (患者本人、60代、男性、肺、2003年版)絶望感いっぱいで一人孤独に余命どれだけかと悩み、家族にはそんな不安や悩みを見せず苦しみ、まさか自分がこんな病気になろうとはと大きなショックを受けた。
- (患者本人、70代、男性、肺、2003年版)がんは他人事と思っていたので、私に告知された時はびっくり。動転し、目の前が真っ黒になった。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)どこかでがんは他人事と考えていたところがあったので、ショックが大きかった。
- (患者本人、70代、男性、胃、2003年版)全く自覚症状がなく血液検査(定期検診)で反応があり、近所の医者も私本人もまさかと思った。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)どうして私が、とただただショックだった。交通事故や災害で命をおとすひともいる中で、この病気はすぐには命をおとすことはないと理解していても、がんという名前に落ち込んだ。
- (患者本人、70代、女性、大腸、2003年版)自分ががんになるなんて考えられなかった。
- (患者本人、60代、女性、膀胱、2003年版)まさか自分にがんが、と目の前が真っ暗になった。
- (患者本人、30代、男性、胃、2003年版)まさか私がという感じだった。
- (患者本人、70代、女性、胃、2003年版)まさか私ががんにと少し心配した。
- (患者本人、70代、男性、前立腺、2003年版)まさかこの俺ががんだなんて、先生の誤診だろうと思った。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)がんと診断された時はまさか自分がという気持ちでいっぱいだった。
- (患者本人、70代、男性、大腸、2003年版)自分はならないと思っていたがんになり、まさかとの思いで、余命は何歳までかと悩んだ。
- (患者本人、50代、男性、胃、2003年版)まさか自分がと思い、副作用があったらどうしようかと心配だった。
- (患者本人、70代、男性、肺、2003年版)何の前兆もなく突然肺がんと診断され、まさか自分がと随分落ち込み、不安と恐怖の日々だった。
- (患者本人、40代、女性、乳房、2003年版)絶対がんにかかる訳がないと思っていたので、どうして私がの問いの繰り返しだった。
- (患者本人、60代、男性、胃、2003年版)真面目に定期検診を受けているのに再検査(胃カメラ)でがんと言われた時は、頭の中が白くなり何も話したくなかった。まさか自分ががんになるなんて考えてもみないことが、これで一生の終わりなのか、家のこと、今後の生活のことなど考えれば考えるだけ自分自身が情けなく嫌になった。
- (患者本人、40代、女性、大腸、2003年版)まさか自分ががんになるとは思ってもいなかったし、テレビなどでよく聞く他人事のように思っていた。
- (患者本人、50代、女性、子宮、2003年版)がんと診断された時、まさか自分がと思った。妹が乳がんで10年前に亡くなっているので自分は前年健診していた。がんイコール死と思い、頭の中が真っ白になった。不安と恐怖でいっぱいだった。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)まさか自分ががんになるとは考えていなかったため、がんに対する知識がなく、がん=死と考えた。
- (患者本人、50代、男性、胃、2003年版)早期発見だったが、1日も早く手術をしてもらいたかった。まさか自分ががんになるとは思ってもいなかったので、いろいろ考えてしまい夜ひとりになる時が1番嫌だった。
- (患者本人、70代、女性、腎臓・副腎、2003年版)私がまさかがんとは思ってなかったからびっくりした。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)人のことのように思っていたのに、自分がまさかと思った。
- (患者本人、60代、不明、乳房、2003年版)まさか自分ががんになるとは思わなかった。
- (患者本人、60代、女性、乳房、2003年版)がんは他の人がなるのであって、まさか自分がなるとは思っていなかったため、生きることに希望をなくした。
- (患者本人、60代、女性、咽頭・喉頭、2003年版)まさか自分がという気持ちがあった。
- (患者本人、50代、男性、大腸、2003年版)まさか自分がという思いがあった。
- (患者本人、50代、女性、悪性リンパ腫、2003年版)あまり聞いたことがない病名なので、まさか自分がという気持だった。
- (患者本人、60代、女性、肺、2003年版)まさか私ががんとはと、もう一度先生に聞き直した。
- (患者本人、70代、女性、乳房、2003年版)まさか私ががんなんて、もう死しかないのかと思った。
- (患者本人、40代、男性、胃、2003年版)まさか自分がという気持ちが強く、信じられず実感がわかなかったが、医者の説明で愕然として妻にどう話そうかと思い悩んだ。
- (患者本人、40代、男性、胃、2003年版)まさか自分がという気持ちが強く、信じられず実感がわかなかった。
- (患者本人、50代、女性、肺、2003年版)10年前に脳出血になり、その再発はいつも気にはなっていたが、まさか自分が「がん」と診断されるとは思いもしなかった。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)まさか自分が「がん」になるとは、思っていないことだった。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)自分ががんになるとは思いもよらなくて、ずいぶん悩んだ。手術はしたものの今後の自分がどのようになるのか再発はしないのかとても心配だった。
- (患者本人、60代、女性、肝臓、2003年版)がんと診断された時まさかと思った。親族にもがんにかかった者がいないためショックだった。1週間位食欲もなく力が抜けた状態になった。
- (患者本人、70代、男性、前立腺、2003年版)まさか自分が前立腺がんと診断を受けるとは思わなかった。自分の人生は終わったと思った。
- (患者本人、50代、女性、大腸、2003年版)他人事だと思っていたことが自分の身に起こり、何で自分がと思った。
- (患者本人、60代、男性、胃、2003年版)他人事と思っていたので、まさか自分がとショックだった。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)まさか自分ががんになるなんて、とショックでしばらくは落ち込んだ。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)まさか自分ががんにかかるなんて、かなりショックだった。
- (患者本人、60代、男性、大腸、2003年版)他人事のように思っていたがんになり、なんで自分がこんな病気になったのだろうと気分的に落ち込んだ。
- (患者本人、60代、女性、肺、2003年版)まさか自分が肺がんにかかるとは考えたこともなく、主人より先に死ぬことは絶対にない(いけない)、主人を先に送って死にたいと念願している。
- (患者本人、50代、女性、乳房、2003年版)がんという病気は他人事と思っていたので、どうして私ががんにという思いだった。
助言
自分の助言集をつくる
EPUB形式でダウンロード
印刷用表示
【がんと診断されたときの衝撃】
がんと診断されることは、衝撃的な出来事です。
今回の悩みの調査のなかにも何人も書かれていた「その瞬間頭が真っ白になってしまって、その後先生が何を話したのか全然覚えていない、どうやって自宅に帰ったのかもわからない。」、「呆然として何が何だかわからない。」などの言葉が、その衝撃の大きさをあらわしていると思います。混乱のなかで、気持ちが落ち込んだ状態が続き、部屋に引きこもってしまったり、誰とも話したくなくなることもあります。ご家族や親しい人々の何とか支えたいという思いからかけた言葉も、時には白々しく感じ、誰にも自分のつらさはわからないのに、簡単なことを言うな!と怒りの気持ちがわくこともあります。同時に、漠然とどうなるのかわからない未来への不安が次々と頭をめぐります。
こういうときは、こころがとても過敏になっていますから、周囲の何気ない言葉や振る舞い、視線などに対して、悪い方へと考えがちで、自分だけが孤立してしまったような感覚にもなります。
こころの動揺や不安定さは、がんを告げられたとき、余命を告げられたとき、誰にでもあることです。ご家族や周囲の方々も、患者さんのこういったこころの状態を理解することが大切です。
【つらい気持ちを抱え込まない】
不安が強く、とてもつらいとき、自分の気持ちを受けとめてくれる人、家族や何でも話せる友人に、不安に思っていることや揺れる思いを聴いてもらうことも気持ちを楽にします。一人でつらさを抱え込まないで、周囲の人に話してみましょう。泣いてしまってもかまいません。
また、口にしなくても、ふっと自分を心配し気遣う周囲の人々の思いが感じられたとき、一人ではない、と感じて温かい気持ちになれます。そんな時間が、ほんの少しでも気持ちを楽にしてくれると思います。
【その後のこころの動き】
こころが落ち着いてくるまでの期間は人によって異なりますが、2~3週間くらいすると、少しずつ具体的なことを考えたり、気持ちが落ち着いてきます。これは、こころがすっかり落ち着きを取り戻したということではなく、まだ不安定ではありますが、その中でも少しずつ変化が出てくるということです。
この時期になると、周囲の人々の自分へのいたわりや、自分を必要としてくれる気持ちが少しずつ素直にこころの中にも入ってきます。
【こころが不安定な状態が続くときは心の専門家もサポートしてくれる】
不安定なこころの状態が続くときには、一度こころの専門家に相談してみるという方法があります。
こころが不安定で、他には何も考えられなくなった、何事にも集中できない、誰とも話したくない、あるいは毎日夜眠れない、食欲がない、そういった症状が続くようなときは、担当医やこころの専門家(精神腫瘍科医、心療内科医、精神科医、臨床心理士、心理療法士、リエゾンナースなど)に相談してみてください。気持ちを落ち着けるお薬を飲んだ方がいい場合もあります。
こころの専門家というと、抵抗を感じる方もいらっしゃると思いますが、これは、がんという病気にかかったことでのこころの悲鳴だと思います。がんという病気は、それほど大きな衝撃で、激しくこころを不安定にさせたりするものだということになります。こころの問題はがんにかかった多くの方が経験することです。
がんと向き合うとき、からだのほうは、担当医がサポートしてくれますが、こころの方は周囲の人とともに、サポートしてくれる専門家に少し頼ってみることで、どうしていけばよいか、自分なりの答えがみつけられることがあります。
【家族や周囲の方の対応】
ご家族や身近な方は、患者さんのこころが不安定な状態になっていることを、心に留めておきましょう。患者さんが、ご家族の言葉やふるまいに過剰とも思える反応があっても、それは患者さんが心を許せるご家族だから自然に出ていることです。また、大きな衝撃を何とか乗り越えようと、患者さんのこころの中では本当に大変な努力が行われているのです。
このような時期には、特に「がんばれ」や「しっかりしろ」という励ましや、「考えるな」という言葉は禁句です。患者さんは一生懸命がんばっているし、しっかりしたいと誰よりも願っているからです。この時期には、「見守る」ことが大切です。
ご意見・ご感想
よりよい情報提供を行うために、ご意見やご感想をお寄せください。
いただいた評価やご意見・ご感想は、今後、このコンテンツ(情報のなかみ)に役立たせていただきます。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、下記「がん相談支援センター」をご利用ください。
【がん相談支援センター】
お困りごとやご相談がある方は、
●静岡県内の方は、
静岡がんセンター「よろず相談」
もしくは、静岡県内のお近くのがん診療連携拠点病院の「がん相談支援センター」
●静岡県外の方は、
お近くのがん診療連携拠点病院の「がん相談支援センター」
にご相談ください。