6西病棟
病棟紹介
6階西病棟は、主に頭頸部がん、食道がんの患者が入院します。頭頸部がんや食道がんは、話す、聞く、食べる、呼吸するといった人間にとって重要な器官に癌が発症するため、話すことや食べることへの支援が重要になります。
治療は、がんの種類や進行度に応じて、手術治療、放射線・陽子線治療、化学療法などのさまざまな治療法を組み合わせた治療を行っています。
看護の特徴 |
学べる看護 |
喉頭癌・下咽頭癌では腫瘍の切除により声を失うため、手術前に十分な説明を行うことと、病状の受け止め方を確認することを重要視しています。手術後は電気式人工喉頭や食道発声法で発声訓練を行いますが、習得に時間がかかるため、筆談などでコミュニケーションを図ります。 舌癌では舌の半分以上を失うこともあります。そこで形成外科が組織欠損部分を補うために遊離皮弁移植術を行います。遊離皮弁移植は、機能そのものは回復しませんが、血流のある組織を欠損部分に充填します。また食べ物や空気の通り道を確保し、審美性を持たせるという機能的役割もあります。術後は、言語聴覚士とともに、嚥下訓練を行い、誤嚥に注意しながら経口摂取をすすめていきます。 |
・術前~術後の看護 |
食道がんは、食べ物を消化させる部分の状態が今までと変わるため食事にゆっくり時間をかける、消化のよい食べ物にする、1回の食事量を減らし回数を増やすなどの食事指導が重要になります。 頭頸部がん・食道がんは、誤嚥のリスクを持ち合わせていることが多く、嚥下訓練を行っています。また、手術後の二次的合併症予防も含め、早期離床、早期リハビリ介入を行っています。また、栄養士による栄養管理、嚥下の状況を確認し言語聴覚士介入によるリハビリの実施、口腔外科医、歯科衛生士の介入など、多職種が介入し、チームで医療を展開しています。 |
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がん治療には口腔ケアや栄養管理は欠かせません。口腔ケアは、がん治療に伴う口腔トラブルの回避やがん治療に伴う口腔内症状の緩和、改善を目的としています。栄養管理は、経口摂取だけでは補えないため、経鼻や胃ろう、経腸による栄養剤注入を行い、治療に耐えうる栄養をつけ、体力を維持していきます。 |
部署の重点的な取組と成果
取組 | 内容 | 成果 |
せん妄患者への支援 | せん妄ケアプログラムの導入 | ・せん妄ハイリスク患者の早期発見・対応で予防的な介入ができるようになった。 ・術後せん妄の軽症化が図れ、せん妄患者が減少した |
病棟の雰囲気
「患者さんのQOLを大事にしています」
私たちの病棟は混合病棟です。
眼科、頭頸部外科、食道外科の領域のがん患者さんをケアしています。ほかに、歯科、形成外科が治療の支持的関わりをしています。
患者さんは首から下は元気ですが、治療によって、声を失う、上手に食べられないなどの問題を抱えています。
私たちは、患者さんの問題点と向き合い、患者さんのQOLの維持を目指し介入しています。